越境者たち (下) (集英社文庫) - 和書 - 子供と読む絵本の旅
森巣 博

集英社

グループ:Book /ランキング:136246
価格:¥ 650
発売日:2005-03-17 /通常24時間以内に発送

カスタマーレビュー
おすすめ度:
ギャンブルを越えて  (2007-03-31)
事実(ファクト)をちょうどよく織り交ぜたフィクション(ファクションと著者は呼んでいる)
で、非常にインパクトのある作品。
扱っている題材は、カシノで繰り広げられる牌九という耳慣れないゲーム。
でもそこで語られているのは、人生観、価値観、死生観など。
読み応えは十分である。

本巻では牌九の簡単なルール解説もあって、駆け引きをより楽しめる内容になっている。

極上のアイテムへ進化する可能性を秘めた「考え方」へ  (2005-07-02)
森巣博という作家の作品を、私は「書斎の競馬」という雑誌の連載モノではじめて読んだ。
そのとき、この個性的な企画性の高い雑誌にあって、なおことさら異様に輝く魅力的なその作風に翻弄され、
「これほどまでに面白い作家がいたのか!」との衝撃を受けた。

この前後2冊に文庫化された「越境者たち」はそんな森巣の世界を堪能するのにもってこいだ。

と、ここまでは「上巻」の解説にも書かせていただいた。
ここで森巣の思想についても触れておきたい。
彼の膨大な知識は、知を欲する読み手にはたまらない性質のものだ。とにかく面白い。
そして、それらのバックボーンから導かれる森巣の思想は「圧倒的に正しい」と感じる。
「圧倒的に正しい」というのは、ただ「正しい」というのとも若干違う。なにかまっすぐに見られないくらいのまぶしい正しさなのだ。
それがまっすぐに見れない自分を見つけ、しかもそれが快感なのだから仕方ない。

この小説を通して読み終えた人には、きっと新しい「考え方」を身につけるに違いない。
それは生きていく上での、極上のアイテムへ進化する可能性を秘めた「考え方」だと感じる。
こんな小説にはめったにお目にかかれるものではないだろう。感服!