春のオルガン (新潮文庫) - 和書 - 子供と読む絵本の旅
湯本 香樹実

新潮社

グループ:Book /ランキング:17798
価格:¥ 420
発売日:2008-06-30 /通常24時間以内に発送

カスタマーレビュー
おすすめ度:
「夏の庭」とは違うけれど  (2008-09-10)
淡々と進むお話ですが、この年頃特有のもやもや感が全体に漂い、とても
リアルです。

主人公トモミにとって、この今年の春に、何一つ無駄なものなどなかったのだと
思いました。
弟テツくんの、野良猫に対する努力も、おじいちゃんのガラクタたちも、あふれだした
憎しみも、悲しみも、もやもやも。
全部受けめて行こうとするラストシーンのトモミの成長が、とても清々しかったです!

新潮文庫の100冊に選ばれていたので  (2008-07-21)
新潮文庫の100冊に選ばれていたので、初めて手に取った3冊のうちの1つです。
子供の頃の思い出と重ね合わせながら読むことが出来ました。
ひとつひとつの事がらが、大人になっていく過程でどのような役割を果たしているかはわかりません。

死のタブーを丁寧に描いた作品。  (2008-07-14)
 春のオルガンは、中学生直前の少女の物語で、彼女はある出来事からの罪悪感から悪夢に悩まされています。その出来事、なのだけれど、わたしにもわかる部分がありました。死のタブーさといったらすざましく、その前ではひどく善人になることを求められるような雰囲気がどうしてもあるものです。本当は、それぞれの感じ方や受け止め方や時間の流れがあってよいものなのに、なんとなく許してもらえないような恐ろしい壁。ぱっと見、スムーズに望ましい過程を見せ付ける人への複雑な思いと引け目。この物語はそういうところが丁寧に描かれていて、わたしはとても好きな本でした。夏の庭よりは、純文学の香りは少ないので読みやすいと思います。