ふつうがえらい (新潮文庫) - 和書 - 子供と読む絵本の旅
佐野 洋子

新潮社

グループ:Book /ランキング:47939
価格:¥ 500
発売日:1995-03 /通常24時間以内に発送

カスタマーレビュー
おすすめ度:
人生の達人  (2008-08-05)
佐野さんの言葉は私を揺さぶる。
それは私のなかの、頭で考えていて、
感情や感覚をなおざりにしているところや、
いっぱしの意見を持ちたいくせに世間の風潮に簡単に流されたり、
便利を求めるあまり自分で考えることを止めたりしているところ。
どうなのよ、そこ。と揺さぶってくる。

そして佐野さんは、そういう部分も私にもある、と責めることはない。
むしろ肯定してくれる。
肯定してくれるけど、でもこっちのほうがなんだかタダシソウよ、
だって楽しいでしょう?と言うのである。だって、
私自分でやってみたんだもん、失敗もしたからよくわかるんだもん、
やってみないと人生わからないよ、と教えてくれる。
読み終わると、そうか、そうよとうなづいてしまう。
佐野洋子は人生の達人だ。
河合隼雄さんが解説にてこれは道徳教育の副読本にしたらいい、
と勧めるのもそういう意味でわかるなあ。


手づかみでご飯を食べよう。  (2008-07-04)
問題です。

メロンが6個あります。
弟に3個あげました。

さて、残りは何個でしょう??


答えは・・・


5個ですっ。


「誰がメロンを3個も人にくれてやるか」


大胆な口調の痛快エッセーの著者は
絵本「100万回生きたネコ」の佐野洋子氏。

苦笑・爆笑・にやけ笑いの
エピソード満載の一冊なんですが、

印象的だったのはね、
指先もおいしいようって言うって話。


マニラの民族料理のレストランに
行ったんですって。

そこでは手づかみで食べるのが正式作法。


丸ごと焼かれたでっかい魚。

それを手でむしる。
指先が脂でネトネト、ギトギト。
カリカリの皮とねっとりとした肉。

「指先が、もう食い物を食い始めている」

おいしいようって指先が言うんだって。


手で魚、もしくはご飯を食べたコトありますか??

さるきちはありません。
せいぜい、調理中にさわるくらいよね。


「指先さえ食えそうな気がする。

物を食うとは本来こういうものだったのだと
太古の先祖と私は共存しているような気がした」

さるきち思わず笑う。


さるきちたちも、赤ちゃんの頃は
食べモノを手でつかんでいたに違いない。

ご飯粒を指先でつぶして遊んでいたに違いない。


でもスプーンを持ちなさい、お箸使いなさいと教えられ、
いつの間にか、食べモノの感触って忘れちゃった。


そして、今じゃ

舌先でさえ、食べモノの美味しさを感じられなくなってる。。


そうして、どんどん鈍くなっていく。。
楽しみや喜びまでもどんどん感じなくなっていく。。


でもね、思うの。

ヒトの身体ってうまくできているのだ。

年齢にかかわらず、ヒトは学ぶコトができるのだ。

一度失った感覚だって、きっと取り戻せるはずなのだ。


いつかさるきちも
ココロから味わって食べるコトができるようになる。
そう信じてる。


さて、今晩、手づかみでご飯を食べてみようか。


佐野さんを文庫で読む。  (2008-05-08)
佐野さんのエッセイを文庫本で読めるのがうれしい。

ときには毒も吐けば、火も噴いて、
読者を笑いと共感に誘い込む。

佐野さんらしい本音で、ズバッと爽快につづったエッセイ。

ポケットに1冊入れておけば、一日中、退屈しない。