カスタマーレビュー
おすすめ度:
そのとき読みたいジャンルなら楽しめる
(2008-09-11)
登場人物のキャラクターが自然で良かったです。
細かいところまで丁寧に書かれているからこそ、読んでいて楽しめると思いました。
ただ、ささいな事件から大きな事件に展開していくのかなと思って読んでいたら、最後まで山場が小さい感じでした。読み始めの頃に、自分で勝手に想像を膨らませた展開の方がドラマチックになってしまって。残りのページ数が少なくなると「あれ?あとこれだけしかないのに、これからドラマが始まって間に合うのかな?」と思いました。
ミステリーを読みたいときより、恋愛や結婚、裏切りなど人間模様を見つめたいときに読む事をお勧めします。
良く出来てるんだけど、みんなの点数が低い理由。
(2008-08-31)
宮部氏は女性の心理描写が細やかで大変上手です。地味な自転車事故に絡む真相、その謎解きをややこしくする被害者の娘である姉妹それぞれの心理的葛藤。そんな謎のキー・パーソン達が全て女性で、そしてその謎解きに女のエゴと葛藤が絡むこの作品は、幾つか読んだ宮部作品の中でも出色のデキだったと思います。(一方で、宮部氏の男性の描き方は上手ではない。でも、今回は女性ばかりで登場人物を埋めた結果、その欠点が表面化しなかったような気がする。)
そして、幸せに見えるようで実は幸福ゆえに人知れぬ苦悩を抱えた主人公。そんな彼の悩みなんて関係なく、彼にぶつけられる容赦のない「普通の人」の憎悪とコンプレックスの描き方も、僕は良く描けていたと思います。大抵の悲劇は(大多数の)人間がそうやって身勝手で、醜いから起きるのでしょう。その救いようの無さをきちんと描いたこの作品は、ちゃんと「なんで悲しい事件や謎が生まれてしまうのか」という究極の「謎解き」の答えにタッチできているのではないかと思う。
でも、そういった世界の醜さを大多数の読者は直視したくなかった。それが、この作品に付けられた星の渋さの理由ではないでしょうか。
素描の名手
(2008-06-11)
後書きに宮部みゆきは素描の名手であるとありました。
読んでみて「なるほど」と感じました。
他の方も書いてますが、全体的に盛り上がりに欠けます。
いつ謎が深まるのか、どんなドンデン返しがあるのかと期待して読んでいると、
最後までそれがなく終わってしまいます。
ただつまらないかと言うとそんな事はない。
模倣犯、理由などと較べると物足りない感じは否めませんが、それなりに愉しんで読めました。
しかし主人公の設定はなかなか特殊で面白い。
この主人公と設定でもっと派手なミステリーができる気がします。
力強さがいまいち・・・
(2008-06-03)
久しぶりに宮部さんを読みました。実に2年振りくらいかな?
話題になった「模倣犯」呼んでいません。なぜか?
事件(事故?)の入り口からして、インパクトが物足りない感じがしていました。
主人公を巨大コンツェルンの婿にした理由は、家庭があり、しかも、ある程度自由に行動がとれる人物である必要があったからでしょうか?一般のサラリーマンで妻子ありなら、あれほど自由に動かすことは不自然ですから。
中盤は、事故で亡くなった、運転手の過去と、残された姉妹の葛藤で結構ページが進んだのですが・・・
いったいどの様な結末を迎えるか期待もしました。
でもなあ、あの終わり方は「ミステリー」と冠するには物足りない。
大ドンデン返しまではなくても、「なるほど、さすが宮部さん!」となると思っていたのに。
あの結末は????
初期の頃のパワーがなくなってきているのか。冒険をしなくなったのか?
どうしても、同世代の女流作家のnannoさんと比べてしまいます。
以前「火車」を夜が明けるまで読んだ頃が懐かしい。
それなりには楽しめました。
(2008-05-29)
主人公の杉村は、今多コンツェルンの会長の娘(妾の子)と結婚し、いわゆる逆玉に乗り、現在は、関連会社の編集者として働いています。
そんなとき、会長の私的な運転手を長年勤めていた梶田が自転車に轢かれて死亡するという事件がおきます。
杉村は、義父(会長)から、梶田の二人の娘が、世間の注目を集めて、事件の解決につなげるため父親についての本を出版したがっているので、協力するようにという命令を受けます。
結婚を間近に控えた姉は、子供の頃の恐怖体験の記憶から、父の過去を探ることに恐れを感じており、妹は、そんな姉の心配をよそに、突き進んでいきます。
梶田には何か後ろめたい過去があったのか、ひき逃げ犯は誰なのか?
と、このあたりの謎が解かれて終わりかと思うと、最後にどんでん返しが待ってます。
途中でヒントが出てくるので、大体読めてはいましたが、確かにすっきり爽快、解決、解決、という結末ではないですね。
あいかわらず、人物描写が優れていて、特に主人公の杉村は、逆玉だ何だと、人々のねたみを受けながらも、そんなことには惑わされず、病弱な妻と、かわいい盛りの娘という家族を大切にしながら暮らしているという、なかなか魅力的な人物で、十分感情移入できると思います。
それなりに楽しめましたので星四つで。
おすすめ度:
そのとき読みたいジャンルなら楽しめる
登場人物のキャラクターが自然で良かったです。
細かいところまで丁寧に書かれているからこそ、読んでいて楽しめると思いました。
ただ、ささいな事件から大きな事件に展開していくのかなと思って読んでいたら、最後まで山場が小さい感じでした。読み始めの頃に、自分で勝手に想像を膨らませた展開の方がドラマチックになってしまって。残りのページ数が少なくなると「あれ?あとこれだけしかないのに、これからドラマが始まって間に合うのかな?」と思いました。
ミステリーを読みたいときより、恋愛や結婚、裏切りなど人間模様を見つめたいときに読む事をお勧めします。
良く出来てるんだけど、みんなの点数が低い理由。
宮部氏は女性の心理描写が細やかで大変上手です。地味な自転車事故に絡む真相、その謎解きをややこしくする被害者の娘である姉妹それぞれの心理的葛藤。そんな謎のキー・パーソン達が全て女性で、そしてその謎解きに女のエゴと葛藤が絡むこの作品は、幾つか読んだ宮部作品の中でも出色のデキだったと思います。(一方で、宮部氏の男性の描き方は上手ではない。でも、今回は女性ばかりで登場人物を埋めた結果、その欠点が表面化しなかったような気がする。)
そして、幸せに見えるようで実は幸福ゆえに人知れぬ苦悩を抱えた主人公。そんな彼の悩みなんて関係なく、彼にぶつけられる容赦のない「普通の人」の憎悪とコンプレックスの描き方も、僕は良く描けていたと思います。大抵の悲劇は(大多数の)人間がそうやって身勝手で、醜いから起きるのでしょう。その救いようの無さをきちんと描いたこの作品は、ちゃんと「なんで悲しい事件や謎が生まれてしまうのか」という究極の「謎解き」の答えにタッチできているのではないかと思う。
でも、そういった世界の醜さを大多数の読者は直視したくなかった。それが、この作品に付けられた星の渋さの理由ではないでしょうか。
素描の名手
後書きに宮部みゆきは素描の名手であるとありました。
読んでみて「なるほど」と感じました。
他の方も書いてますが、全体的に盛り上がりに欠けます。
いつ謎が深まるのか、どんなドンデン返しがあるのかと期待して読んでいると、
最後までそれがなく終わってしまいます。
ただつまらないかと言うとそんな事はない。
模倣犯、理由などと較べると物足りない感じは否めませんが、それなりに愉しんで読めました。
しかし主人公の設定はなかなか特殊で面白い。
この主人公と設定でもっと派手なミステリーができる気がします。
力強さがいまいち・・・
久しぶりに宮部さんを読みました。実に2年振りくらいかな?
話題になった「模倣犯」呼んでいません。なぜか?
事件(事故?)の入り口からして、インパクトが物足りない感じがしていました。
主人公を巨大コンツェルンの婿にした理由は、家庭があり、しかも、ある程度自由に行動がとれる人物である必要があったからでしょうか?一般のサラリーマンで妻子ありなら、あれほど自由に動かすことは不自然ですから。
中盤は、事故で亡くなった、運転手の過去と、残された姉妹の葛藤で結構ページが進んだのですが・・・
いったいどの様な結末を迎えるか期待もしました。
でもなあ、あの終わり方は「ミステリー」と冠するには物足りない。
大ドンデン返しまではなくても、「なるほど、さすが宮部さん!」となると思っていたのに。
あの結末は????
初期の頃のパワーがなくなってきているのか。冒険をしなくなったのか?
どうしても、同世代の女流作家のnannoさんと比べてしまいます。
以前「火車」を夜が明けるまで読んだ頃が懐かしい。
それなりには楽しめました。
主人公の杉村は、今多コンツェルンの会長の娘(妾の子)と結婚し、いわゆる逆玉に乗り、現在は、関連会社の編集者として働いています。
そんなとき、会長の私的な運転手を長年勤めていた梶田が自転車に轢かれて死亡するという事件がおきます。
杉村は、義父(会長)から、梶田の二人の娘が、世間の注目を集めて、事件の解決につなげるため父親についての本を出版したがっているので、協力するようにという命令を受けます。
結婚を間近に控えた姉は、子供の頃の恐怖体験の記憶から、父の過去を探ることに恐れを感じており、妹は、そんな姉の心配をよそに、突き進んでいきます。
梶田には何か後ろめたい過去があったのか、ひき逃げ犯は誰なのか?
と、このあたりの謎が解かれて終わりかと思うと、最後にどんでん返しが待ってます。
途中でヒントが出てくるので、大体読めてはいましたが、確かにすっきり爽快、解決、解決、という結末ではないですね。
あいかわらず、人物描写が優れていて、特に主人公の杉村は、逆玉だ何だと、人々のねたみを受けながらも、そんなことには惑わされず、病弱な妻と、かわいい盛りの娘という家族を大切にしながら暮らしているという、なかなか魅力的な人物で、十分感情移入できると思います。
それなりに楽しめましたので星四つで。
