◆現実入門
カスタマーレビュー
おすすめ度:
一冊で二度美味しい本
(2008-08-31)
一冊で二度美味しい!、そんな楽しみ方の出来る本。
読んでいて、とあるロックバンドの『♪リアルより、リアリティー』って歌詞が頭に浮かんだ。
内容も、ダメ男として42歳まで生きてきた超世間知らずな作者の、
『ドキドキ!!○○初挑戦、緊張せず出来るかな!?』と言った所。
献血から、モデルルーム見学、占い、1日お父さん体験のような事まで。
様々な場面で遺憾なく発揮される情けなさ&ダメっぷり。小ネタも満載で描かれている。
「オイオイ、それ流石に嘘だろ!?そんな奴いないって!!」と突っ込み入れたくなる程、
爆笑しながら読める。のだが、最後の最後に出て来るのが、
帯にも書かれているプロポーズ場面。ここで一気に
「え、何、何!?これまでの流れなんだったの!?どれが現実で、どれが仮想!?」と、
作品の天地がひっくり返ってしまう!!この感覚味わってから、もう一度読み直して欲しい。
タイトル通り現実に入門するために作者が、どれだけ神経を張り巡らせて居るか分かると思う。
スパイスの様に挟まれた歌人としての穂村弘の姿と短歌。
自分が世界に存在してるリアルな実感がないからこそ、リアリティーを追求するのだなぁ、と。
飄々とした中に、読みごたえが隠れてる凄い一冊だと思います。是非、御一読をオススメします!!
ダメ男って…好きかも。
(2007-11-22)
あーーっっ、「ダメほむ」だなぁ!! かわいいなぁ!!
献血のとことか、楽しくほほえましくイライラさせてもらいました。
ほむと行動を共にしてた女編集者さん、本気で羨ましかったです。
巧妙なセミ・ドキュメンタリー
(2007-08-17)
本屋で赤と白の目立つ表紙が目を惹いたのは確かだが、さらに手にとってみようと思ったのは、副題に「ほんとにみんなこんなことを?」とちょっと頼りない手書きがあったからだった。この言葉はかなり効いていると思う。好奇心を羽根で下から撫でられたような気がしてむずむずした。穂村氏のことは知らなかったが、短歌を詠む人なのか、何気ない言葉の持つ匂いというか、個性を分っている人だと思う。
さて、内容は他の評者達が述べているように、穂村氏が今までの人生でやらずにいたことをやっていこうという企画である。献血にはじまり、人生の一大イベントで終わるこのラインナップは、帯でネタバレしていることを疑問視する評者もいるが、その最後がどうなるかを期待して読むことができるために、逆に私は評価したい。おそらく、もしその展開があることを知らなかったら、途中で読むのを止めていただろうから。
しかし、全てを読み終えて、つまり、「あとがき」まで読み終えて、ええっ?て思ってWEBで確認までしてみると、著者の周到さのようなものが突然立ちあがってくる。今まで本当だと思って読んでいたものは実は非常に巧妙に作りこまれた「セミ・ドキュメンタリー」なのか、それとも全てが嘘なのか、そんな混乱に陥ること請け合いである。そのときの著者の印象はダメ男ではなく、サービス精神に溢れた実に知的な男性である。疑うなら、自分で読んでみるといい。多分わたしたちはみんな穂村氏に騙されているよ。
現実ってなんでしょう
(2005-07-18)
穂村さん自身のダメダメっぷりに深い共感を覚えます。穂村さん本人は、かなり知的で見た目もぜんぜんダメじゃないんだけど、本心をぶっちゃけると、実はダメ男だったんだなあ。そもそも人って、ホントはみんなダメ人間なんじゃないか。なんて隣人を愛おしく感じてしまう一冊。…だと思ってましたが、ラストはかなりサプライズ!結局、現実も妄想もこの世界には渾沌と混在していて、それは表裏一体のリアルなんだ。自分がこの世に存在していること自体がリアルなんだから。
そこそこだが、腰巻きに苦情あり
(2005-07-11)
~ 穂村弘を知ったのは、もうずいぶん前。「シンジケート」でデビューした頃だから、もう15年も前のこと。その時の印象は、一言で言えば「最悪」だった。
おすすめ度:
一冊で二度美味しい本
一冊で二度美味しい!、そんな楽しみ方の出来る本。
読んでいて、とあるロックバンドの『♪リアルより、リアリティー』って歌詞が頭に浮かんだ。
内容も、ダメ男として42歳まで生きてきた超世間知らずな作者の、
『ドキドキ!!○○初挑戦、緊張せず出来るかな!?』と言った所。
献血から、モデルルーム見学、占い、1日お父さん体験のような事まで。
様々な場面で遺憾なく発揮される情けなさ&ダメっぷり。小ネタも満載で描かれている。
「オイオイ、それ流石に嘘だろ!?そんな奴いないって!!」と突っ込み入れたくなる程、
爆笑しながら読める。のだが、最後の最後に出て来るのが、
帯にも書かれているプロポーズ場面。ここで一気に
「え、何、何!?これまでの流れなんだったの!?どれが現実で、どれが仮想!?」と、
作品の天地がひっくり返ってしまう!!この感覚味わってから、もう一度読み直して欲しい。
タイトル通り現実に入門するために作者が、どれだけ神経を張り巡らせて居るか分かると思う。
スパイスの様に挟まれた歌人としての穂村弘の姿と短歌。
自分が世界に存在してるリアルな実感がないからこそ、リアリティーを追求するのだなぁ、と。
飄々とした中に、読みごたえが隠れてる凄い一冊だと思います。是非、御一読をオススメします!!
ダメ男って…好きかも。
あーーっっ、「ダメほむ」だなぁ!! かわいいなぁ!!
献血のとことか、楽しくほほえましくイライラさせてもらいました。
ほむと行動を共にしてた女編集者さん、本気で羨ましかったです。
巧妙なセミ・ドキュメンタリー
本屋で赤と白の目立つ表紙が目を惹いたのは確かだが、さらに手にとってみようと思ったのは、副題に「ほんとにみんなこんなことを?」とちょっと頼りない手書きがあったからだった。この言葉はかなり効いていると思う。好奇心を羽根で下から撫でられたような気がしてむずむずした。穂村氏のことは知らなかったが、短歌を詠む人なのか、何気ない言葉の持つ匂いというか、個性を分っている人だと思う。
さて、内容は他の評者達が述べているように、穂村氏が今までの人生でやらずにいたことをやっていこうという企画である。献血にはじまり、人生の一大イベントで終わるこのラインナップは、帯でネタバレしていることを疑問視する評者もいるが、その最後がどうなるかを期待して読むことができるために、逆に私は評価したい。おそらく、もしその展開があることを知らなかったら、途中で読むのを止めていただろうから。
しかし、全てを読み終えて、つまり、「あとがき」まで読み終えて、ええっ?て思ってWEBで確認までしてみると、著者の周到さのようなものが突然立ちあがってくる。今まで本当だと思って読んでいたものは実は非常に巧妙に作りこまれた「セミ・ドキュメンタリー」なのか、それとも全てが嘘なのか、そんな混乱に陥ること請け合いである。そのときの著者の印象はダメ男ではなく、サービス精神に溢れた実に知的な男性である。疑うなら、自分で読んでみるといい。多分わたしたちはみんな穂村氏に騙されているよ。
現実ってなんでしょう
穂村さん自身のダメダメっぷりに深い共感を覚えます。穂村さん本人は、かなり知的で見た目もぜんぜんダメじゃないんだけど、本心をぶっちゃけると、実はダメ男だったんだなあ。そもそも人って、ホントはみんなダメ人間なんじゃないか。なんて隣人を愛おしく感じてしまう一冊。…だと思ってましたが、ラストはかなりサプライズ!結局、現実も妄想もこの世界には渾沌と混在していて、それは表裏一体のリアルなんだ。自分がこの世に存在していること自体がリアルなんだから。
そこそこだが、腰巻きに苦情あり
~ 穂村弘を知ったのは、もうずいぶん前。「シンジケート」でデビューした頃だから、もう15年も前のこと。その時の印象は、一言で言えば「最悪」だった。
当時、短歌が変わりつつある頃だったので、色々な歌人に目を配っていたのだが、穂村弘の短歌は、ほかの誰と比べても、少しも新しく感じられず、また面白くもなかった。確かにそれまでの短歌とは違~~っていたが、それまでの短歌を壊すような迫力はなく、また今を生々しく切り取るような鮮烈さもなかった。では何だったのかと言われると、表現するのが難しい。言葉遣いは今の人の感覚という、手あかにまみれた手法を用い、現代人の夢想や幻惑を描いては未熟、戸惑いを描いては未熟、そう、「未熟」という表現がぴったりなものだった。
そんなわけで、穂~~村弘の本になど全く興味を示さなかった私だったが、去年、ある雑誌に彼がエッセイを書いているのを読んで、ちょっと印象が変わった。なんなんだこの情けない男は!そうか、これが、彼のネタだったか・・・
この本は、「現実」を恐れ、逃げ続けていた男が、雑誌の企画に乗せられて、42歳にしてさまざまな「現実」に挑戦するという、おどおど、きょろき~~ょろ、どきどき、のエッセイ集。もちろんおどおどするような未熟さは(たぶん)ネタで、それだけだと読んでいて白けてしまうのだが、その態度の中に「くだらない成熟などいらない」というささやかな主張が見え隠れするので、そこそこ楽しんで読めた。そこそこ、だが。
なお、この本、ラストに驚きの展開があってまた面白いのだが、なんとそれが腰巻きで~~ネタバレしていて非常に残念。編集者のセンスを疑いたくなった。~
