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旅人と一緒に旅ができる
この絵本には、遊び心が各所に散りばめられ、「ウォーリーをさがせ」や「ミッケ!」に通じるものがあります。メインの旅人探しはもちろん、絵本をよおく見ると、思わずくすりとしてしまう場面や、日本人になじみの深い童話の登場人物などがひょっこりと登場したりしています。あと、絵画に詳しい方は思わずにやりとしてしまう絵を見つけることができるかもしれません。
友だちと一緒にわいわい騒ぎながら見るのも楽しいし、ひとりでゆっくり眺めるのも楽しい絵本です。そして、この絵本をひとりで読む時、いつのまにか異国の農村や、騒がしい市場にトリップしてしまうはずです。この絵本は全編に渡って一言たりとも絵に文章が添えられていません。が、しかし。耳元で農村に暮らす人々の息遣いと、がやがや騒がしい街の音がきっと聞こえるはずです。
少し大人向けかもしれませんが、是非小さなお子さんに贈ってあげたい一冊です。大人になった時、二度楽しめるからです。
追記ですが、あとがきの文章が素晴らしいです。名文。この文章を読んで、すっかり安野光雅さんを敬愛するようになってしまいました。本を手に取られる時は是非目を通してみてください。
絵本の世界に引き込まれちゃう!
私がこの絵本と出逢ったのは、小学校の頃でした。
図書館の絵本のコーナーで見つけてから借りては返しての繰り返しで何度も何度も読みました。(一時期はすごくハマってましたね。)
まるで、自分が馬に乗った旅人になった気分でした。
中には、だまし絵や童話の一部分絵が隠れていてそれを見つけるのがとても楽しかった記憶があります。
子供にとっては、とても興味のわく本だと思うし、大人にとっても子供心に戻って楽しめるオススメの絵本です!
足元の草
高校生の時にはじめてこのシリーズを読んで 既に20年以上が経ったことになる。しかし今読んでいても 新しい発見はあるし 何より そこはかとない旅情が素晴らしい。
どの絵本も主人公が孤独でポツンとしているところから始まる。やがて馬を買う。 旅行が始まる。田舎町を通り過ぎる。やがて大きな都市に到着する。田舎町は ひなびていながらも 住人たちの心の温かさが伝わってくるかのような描き振りだ。読んでいる我々もほっとする。大都市は大体お祭りだ。ページの中から 音楽、哄笑、酔客の大騒ぎが立ち昇る。確かに聞こえるような気がする。そして 主人公は再び田舎町へと帰っていく。最後に馬を降りる。今旅してきた土地に別れを告げ 海を渡っていくところで場面は終わる。
何のセリフも無いながら 我々は 極端に 主人公に感情移入を余儀なくされる。最後に主人公が海の彼方に去っている場面では 確かに我々は海を見下ろす小高い丘の上に立ち 主人公を惜しんでいる。そうして 我々が足元で踏みしめているであろう草を 感じることが出来る。
稀有の絵本であると言っても言いすぎではないと思う。
本を開くたびに、、
私もこの本で育った子供の一人です。夜寝る前に必ず読みました。
読むといっても、内容は絵だけ。優しい水彩の絵がページいっぱい。
小さい頃は、美しい風景と「旅の人」を目で追っていただけでした。
この本の本当の仕掛けに気がついたのはもっと大きくなってからです。
それからまたはまってしまって、頻繁に読む本に返り咲きました。
見るたびに新しい仕掛けに気づき、更に楽しさ倍増です。
小さい子へのプレゼントには最適なシリーズだと私は思います。
自分の成長とともに深く楽しめる
この本を知ったのは高校のとき。
単に癒し系の画集かと思いきや、思いがけないところに大好きな「トム・ソーヤの冒険」やセサミストリートのキャラクターを発見し、じっくり見ると子供のころに読んだ童話のワンシーンがそこかしこにありました。
他にもだまし絵があったり、いくつかのページに共通のキャラクターが登場してさりげなくお話が進んでいたり、と楽しい仕掛けがてんこ盛り。それを探すのが楽しくて購入しました。
それから数年後、大学で西洋美術に興味をもち何単位か取得した後にふとこの本を手にすると、そこかしこに授業で学んだ名画が隠れているのを発見。
そのほかにもリバイバルで見た映画のワンシーンもあったりして、その奥の深さにまいりました!
自分が知る知識・経験に比例して面白くなる、自分と共に成長できる本です。
この第一巻は中部ヨーロッパ編で、まだいろんな要素がごちゃまぜ。建物や風景もはっきり確定できませんが(いや、私が無知なためかもしれません)、それ以降は二巻のイタリア編、三巻のイギリス編、四巻のアメリカ編、五巻のスペイン編と地域が限定され、有名な建物やお祭りがいろいろと出てきます。
頭の体操のつもりでいろいろと探すもよし、単に素敵な風景画としてながめるもよし。
安野ワールドをじっくり堪能してください。ずーっと終わりのない探求を楽しめますよ。
ちなみに私は今のところ第一巻では40個近くの絵やお話などを発見しました。あなたは何個見つけられますか?
