1.ステイング・パワー
2.ダンサー
3.バック・チャット
4.ボディ・ランゲージ
5.アクション・ジス・デイ
6.プット・アウト・ザ・ファイヤー
7.ライフ・イズ・リアル (レノンに捧ぐ)
8.コーリング・オール・ガールズ
9.ラス・パラブラス・デ・アモール (愛の言葉)
10.クール・キャット
11.アンダー・プレッシャー
おすすめ度:
音楽的に変わってしまった前作よりも、もっと変わった当作品
サウンドがシンプルになり、大衆け形の雰囲気と曲を取り入れた前作『ザ・ケーム』。その次に発表された当アルバムは、前作よりも大衆け形をもっと強調させた作品だ。前作同様に大ヒットしそうな曲ばかり並んでおり、雰囲気的には前作の延長線上にあり、収録曲も同様である。しかし、サウンドは前作よりもシンブルではない。
ところが、クイーン独特のコーラス・ワークがほとんど無くなっており、ギター・サウンドも普通の感じが多い。『みんなでシンセサイザーを使っているのであれば、われわれも徹底的に使用する』とフレディー・マーキュリーは言っていたが、当アルバムを聴くと目立った箇所はないのだが.....。ベース部分だけシンセ系が目立っているように思える。
音楽に対する時代の流れは恐ろしいもので、その流れにあわせてバンドの音楽スタイルを変えていかないと、バンドは最終的に消滅する運命をたどる事になる。そういうことで前作で音楽試行をして当アルバムで全面的に変えたと思われる。
現在のクイーン・ファンにとって当アルバムは最高のアルバムといえるし、クイーン・ファンでなくても受けはよいはずだ。特にテビット・ボウイとの競演曲『アンダー・プレッシャー』の出来栄えは非常によく、時々スリリングな展開になるのがたまらない。何回も聴きたくなる。
私はクイーンのアルバムを1枚目からず〜っと買い続けて愛聴しているが、やはり1〜5枚目あたりが大好きだ(ブ厚いコーラス・ワークと独特のギター・サウンドでオーケストレイションを造り、それを生かしてドラマティックでスリリングな曲展開をしているハード・ロック・ナンバーやバラード・ナンバーばかり)。しかし、それはそれで当アルバムも何回か聴いてみると『その時代のブームに合わせたクイーン版の当アルバムは大ヒットしたが、ヒットした理由はうなずける』と思う。ちなみに、この手のアルバムは当アルバムで終わっている。
私のクイーンの好み(前記の通り)であれば評価は星1つ。しかし、現在のクイーンやこの手の音楽が好きな方には星5つのアルバムだと思う。
今こそ再評価してほしい一枚
クイーンの新譜を初めてリアルタイムで買ったのがこのアルバムだったので、
個人的には思い入れのある一枚。
「オペラ座の夜」「ライヴ・キラーズ」「グレイテスト・ヒッツ」と聴いて
クイーンに熱狂的にのめりこみ始めた頃に、このアルバムの3曲目に収録されている「バック・チャット」を初めてラジオで聴いて、あまりのカッコ良さにいっぺんに好きになりました。
でも世間一般には「クイーン最大の失敗作」と言われてますね。
私は全然そんなことないと思います。
確かに当時はダンス・ミュージックで言えばマイケル・ジャクソンの「スリラー」とかが爆発的にヒットしていて、そういう中でハードロックグループがダンス・ミュージックをやっても、「何だコレは?」というカンジだったのかもしれないですね。
シングル「ボディ・ランゲージ」のビデオがエロすぎて放禁処分になったりするところなんか、かえってクイーンらしいという気もするんですが、どうなんでしょう。
デビュー当時からクイーンはメディアから叩かれ続けてきたし、そういう中でクイーンはツアーで確実にファンを増やしながらファンといい関係を保ち続けてきたわけだけど、このアルバムでの音楽的方向の大転換にはついてこれなかったファンが多かったということでしょうか。
ベスト盤にもこのアルバムからは、デヴィッド・ボウイと共演の「アンダー・プレッシャー」しか収録されていません。
確かに方向転換は大きかったかもしれないけれど、それでもクイーンはこのアルバムでディスコ・ミュージックをちゃんと自分のものにしているし、「ライフ・イズ・リアル」「ラスパラブラス・デ・アモール」「クール・キャット」など、実にクイーンらしい名曲もあるし、「ステイング・パワー」とか「バック・チャット」のリズム感はめちゃくちゃかっこイイし、どうしてこのアルバムが「最大の失敗作」なのか、納得がいかないです。
今こそ再評価してほしい一枚です。
