歴史・地理 全般 - 和書 - 子供と読む絵本の旅
心の琴線にやさしく触れる言葉の魔法 ニューヨーク=大都会、というイメージを
柔らかな感性で覆す、珠玉のエッセイ集。

人には目に見えないオーラのようなものがあって
作者がまとっているそれは、自然に人を惹きつけるようだ。
老若男女が静かに彼女に歩み寄って
そしてゆっくりとふれあってまた離れていく。

心が疲れたとき、人間関係に迷ったとき、
気持ちをそっとニュートラルにしてくれるような、
優しさに満ちあふれた日本語と英語の言葉たち。

ベッドの脇に置いて眠ったら、いい夢が見られそうな
そんな素敵な一冊です。
ニューヨークのとけない魔法 (文春文庫)   ニューヨークのとけない魔法 (文春文庫)
岡田 光世
文藝春秋
おすすめ度:
価格: ¥ 620
円 (税込み)
生きるを自らに問う あらかじめお断りしておきますが、私は旧版を読んでいません。
ですので比較はできません。
強制収容所については多くの著書や映画がある。
しかし、この著作はそれらとは視点がことなるものである。
心理学者という目でみた人間への最大の問いかけとそして生きる姿がここに記されている。
人間の生きることに心理がどのように影響しているのか、極限で生きる人の心はどのような状態に陥るのか。
しかし、決して心理学をうったえて問うているものではない。
およそ、強制収容所での生活など微塵も想像できない、人間にも人間の心とは何かを著者はうったえている。
人間が人間である限りに著者が私たちにうったえるものは普遍的である。
一度、手にとって読んでいただきたい。
戦争や惨事を扱ったものを悲しすぎて読めない、という気持ちはわかる。しかし読んでみてはじめてわかることもある。彼らがうったえることをなかったことにしてしまうことは非情なことでもある。
自らのこれからの生き方を誰でもなく、自らに問うて必死に生きていきたい。
   名著の新訳には、つねに大きな期待と幾分かの不安がつきまとう。訳者や版元の重圧も察するにあまりあるが、その緊張感と真摯さのためか、多くの場合成功を収めているように思われる。本書もまた、その列に加わるものであろう。

   ユダヤ人精神分析学者がみずからのナチス強制収容所体験をつづった本書は、わが国でも1956年の初版以来、すでに古典として読みつがれている。著者は悪名高いアウシュビッツとその支所に収容されるが、想像も及ばぬ苛酷な環境を生き抜き、ついに解放される。家族は収容所で命を落とし、たった1人残されての生還だったという。

   このような経験は、残念ながらあの時代と地域ではけっして珍しいものではない。収容所の体験記も、大戦後には数多く発表されている。その中にあって、なぜ本書が半世紀以上を経て、なお生命を保っているのだろうか。今回はじめて手にした読者は、深い詠嘆とともにその理由を感得するはずである。

   著者は学者らしい観察眼で、極限におかれた人々の心理状態を分析する。なぜ監督官たちは人間を虫けらのように扱って平気でいられるのか、被収容者たちはどうやって精神の平衡を保ち、または崩壊させてゆくのか。こうした問いを突きつめてゆくうち、著者の思索は人間存在そのものにまで及ぶ。というよりも、むしろ人間を解き明かすために収容所という舞台を借りているとさえ思えるほど、その洞察は深遠にして哲学的である。「生きることからなにを期待するかではなく、……生きることがわたしたちからなにを期待しているかが問題」というような忘れがたい一節が、新しくみずみずしい日本語となって、随所に光をおびている。本書の読後感は一手記のそれではなく、すぐれた文学や哲学書のものであろう。

   今回の底本には、旧版に比べてさまざまな変更点や相違が見られるという。それには1人の哲学者と彼を取り巻く世界の変化が反映されている。一度、双方を読み比べてみることをすすめたい。それだけの価値ある書物である。 (大滝浩太郎)

夜と霧 新版   夜と霧 新版
池田 香代子(翻訳)
みすず書房
おすすめ度:
価格: ¥ 1,575
円 (税込み)
カリスマ オバマ  バラク・オバマの映像や演説から「何か」を感じた人に薦める。
 543ページというぶ厚い本だが、あなたが感じた「何か」を探りたければ、きっとどんどん読みすすめることができる。
 読み終わったあなたはきっとオバマに会いたいと、思うだろう。
 「勇気について、悲しみについて、強さともろさについて…」直接話しを聞きたくなるにちがいない。
 ケネディーが生きた時代を、リアルタイムで経験することはできなかったが、きっと彼に備わっている何かと同じものが、バラクにはあるだろうと思うのだが、どうなんだろうか?
マイ・ドリーム―バラク・オバマ自伝   マイ・ドリーム―バラク・オバマ自伝
木内 裕也(翻訳)
その他
ダイヤモンド社
おすすめ度:
価格: ¥ 2,520
円 (税込み)
素直に嬉しい やっと復刊されたんですね。
素直に嬉しいです。
巻末のピボタルポイントの解説をずっと読みたくて、古本屋など探していました。
ユーズドでとんでもない値段が付いていたので、買うのを躊躇していましたが、やっと復刊されて入手できました。
「欲望と幻想」にはガッカリさせられましたが、「世紀の相場師」はなかなかいいです。
   母からもらった5ドルを手に家出同然でボストンを目指した14歳の少年が、徒手空拳からやがて巨万の富を築き上げる――。本書は「伝説の投機王」「ウォール街のグレート・ベア」などと称された相場師、ジェシー・リバモアがたどった破天荒な生涯を再現したものである。

   この物語をおもしろくしているのは、リバモアが市場で大胆な勝負をしかけ、巨額の利益を上げていくシーンの数々である。著者はその緊迫した投機的株取引の世界を見事に描きだしている。象徴的なのは、1929年の世界恐慌でのこと。主力銘柄の株価に「過熱し過ぎ」のサインを見たリバモアは、市場トレンドの変化を確信し、一気に「空売り」を開始する。経済環境は順風満帆、相場は強気一辺倒のなかでである。ひとり流れに逆行するリバモアは、周囲から狂気の沙汰とさえ受け止められる。が、やがてブラックマンデーが到来。大暴落した市場で株を買い戻したリバモアは、1億ドル以上の利益を得る。

   著者はリバモアを描くなかで、なぜこのような読みが可能だったのかに迫っている。クローズアップしたのは、リバモアの相場変動の数字から規則性を見抜く抜群の観察力や計数能力、あるいは寡黙さ、孤高、秘密主義といったスタイルである。また、売買のタイミングを原則化した「ピボタル・ポイント理論」や資金管理の法則など、リバモアが独自に築いた投資理論にも光を当てている。

   一方、そんなリバモアも幾度となく相場を読み誤り、何度も破産に陥っている。晩年は頭のさえも極度に衰え、最後はピストル自殺で人生を終えている。このひとりの相場師の物語は、相場で生きることの意味と、そこで成功するために何が必要かを告げている。著者はそれを、自分の中にわき起こる貪欲さや恐怖とどう闘い、冷静さや合理的判断をいかに保つかという点に収斂(しゅうれん)させている。トレーダーに限らず、ビジネスのあらゆる分野のリーダーに求められる資質が、ここに記されている。(棚上 勉)

世紀の相場師ジェシー・リバモア (海外シリーズ)   世紀の相場師ジェシー・リバモア (海外シリーズ)
Richard Smitten(原著)
その他
角川書店
おすすめ度:
価格: ¥ 2,310
円 (税込み)
声を出して笑ってしまう これまで読んだ本の中でトップ群に入るおもしろさでした。
天才の思考回路をかいま見れます。
   R.P.ファインマンは1965年にJ.S.シュウィンガー、朝永振一郎とともにノーベル物理学賞を授賞した天才的な物理学者である。こう書くと「理数系が苦手」な人は逃げ出したくなるかもしれないが、そんな人にこそ本書を手にとっていただきたい。

   本書は20世紀を代表する天才物理学者の自伝ではない。R.P.ファインマンという人生を楽しむ天才から我々への贈りものである。
 「ファインマンと聞いたとたんに思い出してもらいたいのは、ノーベル賞をもらったことでもなければ、理論物理学者であったことでもなく、ボンゴドラムでもマンハッタン計画でもない。僕が好奇心でいっぱいの人間であったということ、それだけだ」といつも言っていた(下巻訳者あとがきより)。

 「なぜだろう?」といつも好奇心いっぱいの子どものように世界を見て、いったん好奇心をひかれたらそれに夢中になり納得のいくまで追求する。彼は一切の虚飾と権威を嫌い、相手がそれをかさに着ているとみるや容赦しなかった。それは、そのような態度が、楽しいはずの真実の探求を邪魔する厄介なものだったからである。

   上巻では、彼の少年時代、物理学者としての修行時代、また駆け出しの物理学者として携わったマンハッタン計画から終戦を迎えるころまでのエピソードが収録されている。どの時代においても彼はその状況を最大限楽しみ、そして、決して流儀を変えなかった。
   自分が理系か文系かなんて関係ない。もし少しでも本書に「好奇心」を持ったなら、ぜひ一読をおすすめする。(別役 匝)

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)   ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)
Richard P. Feynman(原著)
その他
岩波書店
おすすめ度:
価格: ¥ 1,155
円 (税込み)
技術者であり経営者である人物 前半は筆者が書いた部分であり、後半は、副社長の藤沢氏に関する記述や、本田宗一郎氏の語録集が記載されています。
前半で、本田氏の考えが分かり、後半でどうしてここまで会社を大きくすることが出来たのかについて少し分かったような気がします。
技術を追い求めるだけではなく、経営者としての正しい判断もできる人であると感じました。
会社のことだけでなく、日本全体を見渡して経営判断を行うことができるとことが、今の経営者とは異なる部分であると感じ取れました。
   本田は「私の履歴書」でこう述べている。「私がやった仕事で本当に成功したものは、全体のわずか1%にすぎないということも言っておきたい。99%は失敗の連続であった。そしてその実を結んだ1%の成功が現在の私である」

   自動車修理工から身を起こし、一代で巨大自動車メーカーを築き上げ、「HONDA」ブランドを世界にとどろかせた希有の成功が1%でしかないならば、残りの99%はなんなのか。本田の言葉をたどると、失敗した99%にこそ、たぐい稀な人間ドラマが見つけられる。

   本書は本田が56歳のときに連載した「私の履歴書」と、1962~1991年の足取りをまとめた編著者による「履歴書その後」、さらに「本田宗一郎語録」の3部構成で描きだしている。外国から体中に部品を巻き付けて強引に飛行機に乗り込んだり、四輪自動車への進出を規制する官僚にたて突いたりといった破天荒なエピソードに満ちあふれている。モノづくりへの情熱や創意工夫、物まねを嫌い独創に賭ける精神、ヒューマニズム、そして天才技術者としての側面など、本田の原点もここに感じ取れる。また、強烈な成功体験をもつ創業者の世代交代問題などのテーマも取り上げられている。スーパーカブやN360などの開発経緯は、ホンダのマシン愛好家にとって見逃せないところだ。この本田の壮大な生涯は、不景気に萎縮するビジネスマインドへの大きな刺激となるだろう。(棚上 勉)

本田宗一郎夢を力に―私の履歴書 (日経ビジネス人文庫)   本田宗一郎夢を力に―私の履歴書 (日経ビジネス人文庫)
本田 宗一郎
日本経済新聞社
おすすめ度:
価格: ¥ 680
円 (税込み)
沢木作品の中で唯一手元に残した本です 1年掛けて、大陸を貧乏旅行する経験自体は、良いことだと思うのですが、沢木節よろしく「だから俺は、他の若い奴より偉いんだ」的な態度には苦笑してしまいました。
でも、読み物としては面白いです。入社試験時の敵前逃亡に対し、もっともらしい言い訳をする所は「自分には優しい人なんだなぁ」と人間、沢木耕太郎さんを見た思いがして、良かったですね。バックパッカーやった奴が偉らいなら、日本で義務化すれば良い。とおもわせる逸品です。
読み物としては、面白いのでオススメです。
深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)   深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)
沢木 耕太郎
新潮社
おすすめ度:
価格: ¥ 420
円 (税込み)
作者の『筆力』に感嘆した 5つの大陸で
異なる発展を遂げた人類。
なぜ、異なる発展を遂げたのか?という疑問を考察する一冊。

その実、作者ジャレド・ダイヤモンド教授の文章力というか、読者を
惹き付けて「次のページへと引き込む”筆力”」に感嘆しました。

確かに、他のレビューにもあるように、切り口や発想、論理展開や
未知の知識が綴られる本書。
同時に、この著者ジャレド氏の筆力がなければ、本書は成立しなかっただろう。
なぜなら、上・下巻におよび膨大な情報量をここまで読ませて感動させるー。
その筆力こそが、1998年度のピュリッツアー賞獲得の理由(わけ)だと感じた。
良書です。
銃と軍馬―― 16世紀にピサロ率いる168人のスペイン部隊が4万人に守られるインカ皇帝を戦闘の末に捕虜にできたのは、これらのためであった事実は知られている。なぜ、アメリカ先住民は銃という武器を発明できなかったのか?彼らが劣っていたからか?ならば、2つの人種の故郷が反対であったなら、アメリカ大陸からユーラシア大陸への侵攻というかたちになったのだろうか?
否、と著者は言う。そして、その理由を98年度ピューリッツァー賞に輝いた本書で、最後の氷河期が終わった1万3000年前からの人類史をひもときながら説明する。はるか昔、同じような条件でスタートしたはずの人間が、今では一部の人種が圧倒的優位を誇っているのはなぜか。著者の答えは、地形や動植物相を含めた「環境」だ。
たとえば、密林で狩猟・採集生活をしている人々は、そこで生きるための豊かな知恵をもっている。だが、これは外の世界では通用しない。他文明を征服できるような技術が発達する条件は定住生活にあるのだ。植物栽培や家畜の飼育で人口は増加し、余剰生産物が生まれる。その結果、役人や軍人、技術者といった専門職が発生し、情報を伝達するための文字も発達していく。つまり、ユーラシア大陸は栽培可能な植物、家畜化できる動物にもともと恵まれ、さらに、地形的にも、他文明の技術を取り入れて利用できる交易路も確保されていたというわけだ。また、家畜と接することで動物がもたらす伝染病に対する免疫力も発達していた。南北アメリカ、オーストラリア、アフリカと決定的に違っていたのは、まさにこれらの要因だった。本書のタイトルは、ヨーロッパ人が他民族と接触したときに「武器」になったものを表している。
著者は進化生物学者でカリフォルニア大学ロサンゼルス校医学部教授。ニューギニアを中心とする長年のフィールドワークでも知られている。地球上で人間の進む道がかくも異なったのはなぜか、という壮大な謎を、生物学、言語学などの豊富な知識を駆使して説き明かす本書には、ただただ圧倒される。(小林千枝子)
銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎   銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎
Jared Diamond(原著)
その他
草思社
おすすめ度:
価格: ¥ 1,995
円 (税込み)
まさにタイトル通り”そうだったのか”と思いながら読み進みました 第二次世界大戦が終わり、東西冷戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争、キューバ危機、ベルリンの壁崩壊、...と歴史が続いていましたが、キーワードは知っていても「何でそうなったのか」、「結局どうなったのか」などがわからなかったりしていました。(私自身、それだけニュースを見ていなかったということにもなりますが...)

本書は、まさに「そうだったのか」の連続で、無知な私の現代史のページを塗り変えてくれました。NHK「週刊こどもニュース」のお父さん役を務めていた池上氏がわかりやすい文章で書いてくれています。

本書にて、「そうだったのか」を味わってください。
そうだったのか!現代史 (集英社文庫)   そうだったのか!現代史 (集英社文庫)
池上 彰
集英社
おすすめ度:
価格: ¥ 760
円 (税込み)
読むと、元気が湧く本です。 不景気だし最近いいことないな、誰かに肯定されたいな、と思ったので「そうだ、日本と日本人を褒めてる本を読もう!」と思い、読んだ1冊。目的達成。シュリーマンに褒め倒され、元気になりました。
でも、今の私たちじゃなくて幕末時の日本人を褒めてるだよな、と思うと反省のほうが多い。この頃の日本人と今の日本人は別ものです。それが何故かはもちろんこの本に書いてないし、この本の感想にはならないのでパスしますが、二十歳以上ならば各々考えてみたほうがいい。

ところで、この本をタイムマシンと書いている方がいますが、その通りです。当時の日本人の生活や風俗をとても生き生きと描いている。
とは言え、観察者が外国人であるため首を傾げる記述もあり、江戸期がかなり遠くなったことから事象のアレコレが少しわかりにくかったりもします。求めるものが「理解」であるなら、幕末期や江戸風俗について書かれた本を並列して読み進めることを勧めます。

翻訳ものとしてはとても読みやすい、平易な文章なので、歴史好きならばオススメです!
シュリーマン旅行記清国・日本 (講談社学術文庫 (1325))   シュリーマン旅行記清国・日本 (講談社学術文庫 (1325))
H.シュリーマン
石井 和子
講談社
おすすめ度:
価格: ¥ 840
円 (税込み)
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