歴史学 - 和書 - 子供と読む絵本の旅
「いまを生きる」ための戦略的技術としての歴史研究・歴史学習  E.H.カーの著作で、日本でとても有名な著作。自分も高校生の時に買って、何度も挑戦してはわかりにくくて放棄し、また読んでの繰り返しだった1冊。
 今改めて読み返してみると、歴史の持つ個人的効用、社会的効用がわかり始めたような気がする。「歴史は現在と過去の対話である」という言葉がここではとても印象的に使われているが、じゃあなぜそんな対話をする必要性があるのか。
 今の社会で広範に流布している風潮は「いまを生きよう」や、「二度とないこの瞬間を大事に生きていこう」といったものが有力に見えて、そこには歴史を学ぶ必要性・必然性は欠落しているし、歴史への意識はかえっていまを生きる上で邪魔な障害物でしかないように思わせる。じゃあなぜ、歴史を学ぶ必要があるのか。
 それは、いまを生きるときの「いま」は歴史的に構築されたもので、何らかの勢力が特定の意図の下で設計した結果として「いま」が「あるがまま」にあるという事実を、歴史は学ぶ者に教えてくれるからだ。この議論は本書の中に収録されている。そのことこそが歴史を学ぶべき最大の理由なのだと思う。毎日毎日、毎週毎週、毎年毎年「いまを生きる」ばかりでは、自分たちがいる位置について知ることは出来ないし、自分たちを取り囲んでいる諸々の制度の仕組みについても知ることが出来ない。「いまを生きる」精神を要求しているのは、例えば今の産業システムであり、それを前面に立って支えているマスメディア産業であり広告産業であり、そこでは物事のもつ歴史性を隠蔽し、また歴史自体を商品にすることによって人々を永遠に「いまを生きる」状態にとどめようとする傾向をもつ。そんな状態を食い止めるのが、現状の持つ問題性を明らかにする戦略としての歴史研究だ。

 そういう風に考えれば歴史研究は実はとても過激なインパクトを齎すことの出来る分野でもあり、普通に生きている人々にとっても「いまを生きる」際の基本的なリテラシーともなり得る。この著作は、そんな視点からの読解にも耐えうる、中身の濃い1冊です。
歴史とは何か (岩波新書)   歴史とは何か (岩波新書)
E.H. Carr(原著)
その他
岩波書店
おすすめ度:
価格: ¥ 819
円 (税込み)
びっくり 不思議なのはこの世界がいつ始まったかについて考えないといけないそうです。
そんなことよりごみ処理の問題を考えるべきかもしれません。
聖書vs.世界史―キリスト教的歴史観とは何か (講談社現代新書)   聖書vs.世界史―キリスト教的歴史観とは何か (講談社現代新書)
岡崎 勝世
講談社
おすすめ度:
価格: ¥ 777
円 (税込み)
物語の哲学 (岩波現代文庫)   物語の哲学 (岩波現代文庫)
野家 啓一
岩波書店
おすすめ度:
価格: ¥ 1,365
円 (税込み)
世界中に伝播する「自己中心主義」こそ警戒すべし 本書は著者の前著『聖書 VS 世界史』の補遺である。現在行われている「世界史」にこびりついている「欧州中心主義」の残滓をランケ、マルクス、マックス・ヴェーバー等の歴史観を批判し、浮き彫りにするのが本書の狙いかと思われる。また前著で「普遍史」として紹介されたキリスト教的歴史観だけでは「欧州中心主義」の説明が不十分なため、重複する部分も多いが、メソポタミア的歴史観、ヘレニズム的歴史観が「世界史」に与えた影響が加えられている。私には、むしろ今の時代は「欧州中心主義」は相当後退し、米国、ロシア、中国、朝鮮、日本、インド、イスラーム圏等が「欧州中心主義」を換骨奪胎し、各々の「自己中心主義」を創作し、民族主義、国家主義、宗教主義を鼓舞しているのではないかと思う。そもそも今の欧州に往年の帝国主義時代ほどの力があるだろうか。むしろ残滓たる「自己中心主義」の世界的伝播こそ恐るべき弊害であり、十分に警戒すべきものであると思われる。
世界史とヨーロッパ (講談社現代新書)   世界史とヨーロッパ (講談社現代新書)
岡崎 勝世
講談社
おすすめ度:
価格: ¥ 798
円 (税込み)
アプリオリな歴史 ヘーゲルは哲学的歴史について次のように語る。
「というのも、歴史においては、あたえられた存在に思考が従属し、思考はあたえられた存在を基礎とし、それにみちびかれるのにたいして、哲学本来の思考とは、あたえられた存在にとらわれることなく、自発的に思索をうみだしていくものだとされるからです。哲学が自前の思考をたずさえて歴史におもむくと、歴史を一つの材料としてあつかい、それをそのままにしておかないで、思考によって整序し、いわば歴史を先天的に構成することになる。」
ひとびとはこの哲学的歴史の概念を理解せずに、自分の考えを押し付けて、ヘーゲルを批判する。ヘーゲルによれば、哲学的歴史とは、歴史を材料にして、材料をそのままにせずに、思考によって整除し、歴史をアプリオリに構成することだ、いう。この意味では最初からヘーゲルは、所与の存在に思考が従属し、所与の存在を基礎とする、それに導かれるのを拒否し、アプリオリの構成に向かっている。だから、歴史はアプリオリに構成されないとする人たちとは初めから袂を分かっているいるのである。

歴史哲学講義 (上) (岩波文庫)   歴史哲学講義 (上) (岩波文庫)
ヘーゲル
長谷川 宏
岩波書店
おすすめ度:
価格: ¥ 798
円 (税込み)
後世の社会史研究者が本書を元に『チーズとうじ虫』のような本を書けるかも知れない  思い込みの激しい、強引な推論が重なるので途中何度も投げ出しそうになったが、結局2週間ほどかけて上下巻を読了した。内容は、副題の通り。
 敗戦直後、国家神道の解体や天皇の戦争責任回避、マッカーサーの思い入れなどが交錯する中で、天皇のキリスト教改宗が議論の俎上に上ったことは事実だろう。当時の状況では、西洋文化に親和性のある人材が政治の中枢に引き入れられやすく、クリスチャン比率も高まっただろうから、日本をキリスト教国に…という空気が相当の範囲で醸成されていたとしても不思議ではない。
 しかし本書は相対的に堅実な方向での検証に留まることなく、GHQ占領下の日本で天皇の劇的なカトリック改宗を演出すべく、1949年6月の「ザヴィエル渡来四百年祭」開催と抱き合わせた陰謀が具体的にあった、と踏み込む。それが冒頭で描かれる「別府事件」であり、本書の全体が、この陰謀が現実にあったという前提の下で初めて許容されるような語調の激しさに彩られている。ところが、本書の支柱となるはずのこの「事件」に、直接的な証拠は何一つ示されない。
 要するにここには、状況証拠により特定の「出来事」を「事件」化し、この「事件」を前提に状況証拠をさらに深読みするという自己増幅的な循環がある。孤独な思索者が、一種のハウリング現象に囚われてしまったと言うべきだろう。
 ただそれでも、私は本書に幾許かの真実はあると思うし、市井に生きつつともかくも自力でここまで資料を集め、考え抜いた著者のある種の強靭さを、無碍に貶めたくはない。
天皇のロザリオ 上巻 日本キリスト教国化の策謀   天皇のロザリオ 上巻 日本キリスト教国化の策謀
鬼塚 英昭
成甲書房
おすすめ度:
価格: ¥ 1,995
円 (税込み)
歴史小説ばかりを読んでました。 歴史に興味があります。
歴史関係の本をよく読みます。

私はこれまで何度か発言してきましたが、
自分は歴史小説が好きなのであって、
歴史(史実)に興味がある事と同一でないと理解しました。

歴史は繰り返すと、誰が言ったのか不勉強ですが、
歴史から学ぶことがあるのは当然のように思っていましたが、
そもそも歴史は本当に役に立つのか、
史実は明らかにできるのか?を考えている方々がいて
それが歴史家だということが分かりました。

少なからず歴史学の知識がつくと、
浅はかですが、歴史小説を純粋に楽しく読めなくなるようにも思ってしまいました。
歴史学ってなんだ? (PHP新書)   歴史学ってなんだ? (PHP新書)
小田中 直樹
PHP研究所
おすすめ度:
価格: ¥ 714
円 (税込み)
世界の歴史をカネで動かす男たち   世界の歴史をカネで動かす男たち
太田 龍(翻訳)
成甲書房
おすすめ度:
価格: ¥ 1,890
円 (税込み)
天皇のロザリオ 下巻 皇室に封印された聖書   天皇のロザリオ 下巻 皇室に封印された聖書
鬼塚 英昭
成甲書房
おすすめ度:
価格: ¥ 1,995
円 (税込み)
良書  長年アメリカの大学で教鞭をとってきた歴史学者の回想と思想の書物です。
 前半部分は著者の半生が事細かにつづられており非常に興味深いです。
 911にはほとんど触れられていませんが、現代社会についてのさまざまな考察が見られます。
 別にEHカーのようなスタイルを目指さしてはいませんがそれで構わないのではないでしょうか。
 歴史学を学び始めた人にもおすすめです!
歴史を学ぶということ   歴史を学ぶということ
入江 昭
講談社
おすすめ度:
価格: ¥ 756
円 (税込み)
アイテム数:289/ページ数:29  次ページ