クラウス コルドン - 和書 - 子供と読む絵本の旅
歴史小説の傑作! タイトルが表すように、第一次大戦終結前後に発生した、ベルリンの赤色革命を舞台に、傷痍軍人の息子、ヘレ少年の眼差しで繰り広げられる群像劇。

ミリタリー本等で、鎮圧する側の義勇軍等が語られているぐらいで、革命シンパ、あるいは支持層からのストーリーというのが珍しく斬新だ。

自分達の街で起こった革命が、ヘレと彼の周囲の人達をどんどん揺さぶっていく。両親その他の大人達は革命に奔走し、教師達も左右に分裂。級友達もそれぞれの親の立場を伴ってヘレとの関係に影を落としていく。
そしていつの間にか、彼の年上の友人、あるいは兄貴分のような存在になる革命派の水兵達。
ヘレの弟や女友達のように、病気になる程のひもじい耐乏生活。
それらが大部な内容に見合うだけの克明さで活写されていく。
歴史の荒波の中で生き抜き、尊厳を守らんとする市井の人達の姿が、一条の光となって読む者の胸を打つ。 更にベルリン市内を縦横に駆けるヘレの姿が、物語に健気な躍動感をもたらしているのがいい。このあたりがヤングアダルト小説らしい旨味とはいえ、決して侮ってはいけない。あらゆる年代の方にお勧めできる優れた歴史小説だ。
ベルリン1919   ベルリン1919
Klaus Kordon(原著)
その他
理論社
おすすめ度:
価格: ¥ 2,625
円 (税込み)
国と家族の行方は? 前作のヘレ少年から代替わりするように、彼の弟ハンスへと主人公の座が移る。 赤色革命の挫折から14年後、途中世界を襲った大恐慌の影響もあってか、ハンスを中心としたゲープハルト家はなお貧しいままだ。 そしてナチスの台頭と共産党との対立、他政党との離合集散、その他物情騒然とした当時の世相が、前作同様ハンスの目線で描かれていく。 これまた前作同様に、周りの人達、そして彼自身にも深く介在していく政治の行方。低い眼差しだからこそのリアルさは、読む者の気持ちを掴んで離さない鮮烈さだ。現在では想像し難い20世紀前半の「イデオロギーの時代」を、ここまで解り易く読ませる小説が他にあるだろうか。前作「〜1919」を読んだ時も感じたが、ヤングアダルト小説だからこその効能が生かされている。 ハンスが就職した会社も政局の縮図の如き様相で、彼もそれに手荒く巻き込まれる、しかしそれはあたかも大人への通過儀礼の様であり、ミーツェとの恋もあって、彼の心が物語を通してどんどん成長していくのだが、同時に彼を苛む対立と分裂のうねりがとうとう家族の悲劇へと至ってしまうのだ。 彼らの運命はどうなるのだろうか?
ベルリン1933   ベルリン1933
Klaus Kordon(原著)
その他
理論社
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人食い―クラウス・コルドン短編集 (外国の読みものシリーズ)   人食い―クラウス・コルドン短編集 (外国の読みものシリーズ)
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モンスーンあるいは白いトラ   モンスーンあるいは白いトラ
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理論社
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潮風にふかれて―ジルケはじめての航海   潮風にふかれて―ジルケはじめての航海
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クラウス コルドン
Klaus Kordon
磯崎 康彦
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ひみつのおくりもの   ひみつのおくりもの
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クラウス コルドン
Klaus Kordon
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小さな村の大きな郵便事件 (ジュニア・ライブラリー)   小さな村の大きな郵便事件 (ジュニア・ライブラリー)
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小さい人と大きい人ととても大きい人のゆかいなおはなし   小さい人と大きい人ととても大きい人のゆかいなおはなし
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Klaus Kordon
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ロビンソンの島、ひみつの島   ロビンソンの島、ひみつの島
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ビンのなかの手紙   ビンのなかの手紙
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円 (税込み)
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