ちっと期待外れ
内容は通り一遍で少々薄っぺらい印象を受けました。 前半ではスループット会計からTOCを見るという点では面白いのですが、少々TOCを理解するには足りないかもしれません。またスループット会計を「短期的な手法」と度々断定的に記されている点が誤解を招く恐れがあります。想像するには大量生産大量消費の時代ではなく、少量多品種生産に対応する旨を述べたいのではないかと勝手に解釈すると、どうにか読み進めました。訳者が後書きでも指摘していますが、TOCは導入される企業などによってその価値評価は変わるものだと思います。 スループット会計に関する本が出たことは評価しますが、大学講義の教科書レベルの内容と感じます。残念ながら、人にはお勧めできません。
小説『ザ・ゴール』の著者ゴールドラット博士が唱えたTOC(制約条件の理論)とスループット会計を、実践に則したワークブック形式に仕立てた本書。TOCの知識の習得だけでなく実践の能力を磨けるものとして、関連書籍のなかでも注目の1冊である。 全体は2部構成で、後半のワークの前に、TOCの製品戦略との関連やドラム・バッファー・ロープ、スループット会計などの主要なコンセプト、ツールをひととおり解説している。ハイキングで大勢の子どもを最も速く目的地に到着させるにはどうすればいいかというエピソードからTOCのエッセンスを紹介したり、コンピュータの組立工場や銀行の融資プロセスの例から実践プロセスを導いたりなど、要点を絞った具体的な解説がわかりやすく、TOCのエッセンスを短時間で把握するのに便利である。 スループット会計については、損益計算書をあげながらテクニックをくわしく紹介している。とくに「数週間という短い期間で利益を極大化することに的が絞られている」など、既存の会計手法との違いや目的、扱い方を明確にしている点は貴重な指針になる。 後半のワークは、基礎知識を一問一答でチェックするものから、企業のケースをもとに「ボトルネック」の発見、損益計算書の作成、スループットの算出、問題解決プロセスの策定などを答えさせる応用問題までさまざま。付録の「線形計画法」を使ったExcelによるスループット会計のテクニックとあわせて、実務能力が幅広く磨ける。 全体のボリュームは多くないがワークの中身は充実している。TOCを実践する前のトレーニングとしておすすめだ。(棚上 勉)
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