寮 美千子 - 和書 - 子供と読む絵本の旅
寓話の中にある現実 この本は、誰も知らない深く深い異世界の森の中で起こった出来事の様に、どこか現実味がなく曖昧な雰囲気のある不思議な本です。でも、ここに書かれているのは誰もが通り過ぎた「少年期に奪われてしまった何かとそれを奪ってしまったものたち」であり、いわば過去の残骸です。
誰が読んでも、初めて読む気がしない懐かしさを秘めた話に感じるのではない、でしょうか。私は読み進めていくうちになんとも言えない哀しいような寂しいような気持ちになりました。ちょうど小さい頃に大切にしていた宝箱を不意に見つけたけど、今では古ぼけたがらくたにしか思えない、そんな気持ちです。
カポーティの「遠い声、遠い部屋」と同じ空気感を持った作品。勿論両方とも名作です。

ノスタルギガンテス   ノスタルギガンテス
寮 美千子
パロル舎
おすすめ度:
価格: ¥ 1,631
円 (税込み)
星のような言葉が煌くファンタジー 読み終えて心に色々な想いが浮かんできて
それを言葉にすると全て物足りない感じで、
すぐにまた、何度も読み返してしまいました。
死とは?生とは?存在とは? 
そういったテーマが見事に描かれています。
寮美千子さんという素晴らしい作家と出逢えた事を
心から感謝します。

この本はうさぎとユーリという名の少年の物語です。
うさぎといってもこのうさぎは
人間の大人位の大きさで、二本足で歩き、
人の言葉をしゃべるうさぎです。
ユーリは12、3歳位の男の子です。
この2人?の突然の出逢いから話が進んでいきます。

作中で作者は、大人というものは
「そこにあるものじゃなくて、あるはずのものを見てしまう。」
ものだと書いています。

この『星兎』は、そんな「あるもの」をあるがままに見る事を忘れた
私たち大人の心に贈られた、
星のような言葉が煌くファンタジーだと言えます。

皆さん、是非、読んで感動を味わってください。
星兎   星兎
寮 美千子
パロル舎
おすすめ度:
価格: ¥ 1,575
円 (税込み)
思わず見とれてしまった素敵な絵本  オルゴールのふたを開けると素敵な音楽が鳴り出すように、本書を開けば、美しい絵と文章のコラボレーションにうっとりします。
 はるかなる宇宙の彼方に思いを飛ばし、この地球の命の尊さに目を開かせる詩。星の煌めきと天球の回転、想像力の羽ばたきが胸に満ち、広がる絵。綺麗だなあ、素敵だなあと、あちこちで見とれてしまいました。
 とりわけ見事だったのが、宇宙の目のような楕円の中に、銀河の小宇宙が描かれている絵。深いエメラルド色の闇の中にきらめいている星の光のさざめき。思わず、ほうっとため息をついてしまった。きらきらと輝く絵の中に吸い込まれる気がしました。
 東 逸子(あずま いつこ)が描いた絵本では、『翼の時間』もとても美しかったけれど。この絵本もいいなあ。素敵だなあ。
遠くをみたい―星の贈りもの   遠くをみたい―星の贈りもの
寮 美千子
東 逸子
パロル舎
おすすめ度:
価格: ¥ 1,575
円 (税込み)
すさまじくイライラする。 童話作家が初めて書いた大人向け小説。
初めてのくせして、上下に段組523ページのボリューム。
オーソドックスな装丁ながら、装画が美しく、表紙の印刷もよい。

肝心の内容はというと、
主人公ミチカがタイやインドで外国人の男と出会い、
そして別れるというシンプルな話。

でも...

ミチカはうじうじしていて無性に腹立つ性格の女だし、
愛する男はろくでもないバカ外人ばかりで、
いったい作者は何のためにこの話を書いたのかよく判らん。



小説とは文学つまり学問なのであるから、小説には何らかの形で作者の人生観が反映されており、直接的に言葉で書き記されていない行間から伝わる本質こそ文学の文学たるゆえんである、なんてことを考える人だったら面白く読めるのかも知れない。賞を取っているくらいなので、この本が素晴らしいと思う人もいるのだろう。

だが、小説を読むと言うことは娯楽でありつまり楽しむために読んでいるのであるから、登場人物の正確に共感し、行動に共感し、話の展開に共感し、結末に共感したいが為に小説を読むのであると考えている人には本書は向かないと思う。

私は後者だ。
楽園の鳥 ―カルカッタ幻想曲―   楽園の鳥 ―カルカッタ幻想曲―
寮 美千子
講談社
おすすめ度:
価格: ¥ 2,730
円 (税込み)
大自然への別れのラブレター 母であり父であり最も愛する自然を、どうしようもない拝金主義者達に委ねなければならないときに、絶望しながらも自然への愛と敬意を純粋で素朴な言葉でアメリカ大統領に訴える先住民酋長の手紙です。

切なくて涙があふれてきます。

そして、いきとしいけるものを我が物顔に振る舞う文明社会人に、この手紙に代表されている人々のメッセージが伝わっていないことに強烈な怒りがこみ上げてきます。

日本語訳もすばらしいです。

父は空 母は大地 対訳版   父は空 母は大地 対訳版
寮 美千子(翻訳)
パロル舎
おすすめ度:
価格: ¥ 1,050
円 (税込み)
星の魚―Memories of the galaxy   星の魚―Memories of the galaxy
寮 美千子
谷地元 瑛子
パロル舎
おすすめ度:
価格: ¥ 1,050
円 (税込み)
ほしのメリーゴーランド (わくわくメルヘンシリーズ)   ほしのメリーゴーランド (わくわくメルヘンシリーズ)
鯰江 光二(イラスト)
フレーベル館
おすすめ度:
価格: ¥ 1,050
円 (税込み)
いのちの重み、食の重み アイヌ民族の荘厳な儀式、熊送り(イオマンテ)を通して
「いのち」の重さ、
その重い「いのち」を食事としていただくことの痛みを
詩のような美しい文体で秀逸に描き出した、名作。

大切に大切に育てられた熊の子は、
イオマンテの祭りの中で殺され解体され、
その肉は村中の人にふるまわれる。

熊の子をただ飼って太らせて、屠るのではない。
決して家畜ではないのだ。
カムイ(神さま)の化身を、お預かりして、またお見送りするのだ。
ぜひまた、この人間の里へ遊びに来て下さい、という祈りをこめて。

我が子同様に育ててきた村の女も、
きょうだい同様に暮らしてきた子ども達も、
胸のつぶれる想いに耐え、泣きながら敢えてその肉を口にする。

自分たちが、大いなる大自然の一部として生かされていることを肝に銘じ、
普段、何気なく口にしている命の尊さを体で思い知るための仕組みとして、
これ以上の仕組みがあるだろうか。

この仕組みを「祭祀」とした狩猟採集民族、アイヌの民の
その叡智の深さ、その生命観の厳しさ。
大自然に対する畏敬の念と、感謝の念の、深さ。
その、謙虚さ。

自分たちがいただいている命の尊さを体で思い知る。
普段何気なく食べている肉は、さっきまで息づいていたいのち。
つぶらな瞳と温かな肌を持っていただろう、誰かの子ども。
誰かのきょうだい。
誰かの親だったかもしれない存在。

肉だけじゃない。
魚はもちろん、野菜だって、いのち。

私たちは、命をいただいて生きている。
命は、こんなにも尊い。
命を奪う行為というのは、こんなにも重い。

私たちは、スーパーでパック詰めの肉や魚を買うとき、
野菜を買うとき、
どのくらいその痛みやその重さを感じているのだろうか。
どのくらい感謝していただいているのだろうか。
イオマンテ―めぐるいのちの贈り物 (北の大地の物語)   イオマンテ―めぐるいのちの贈り物 (北の大地の物語)
寮 美千子
小林 敏也
パロル舎
おすすめ度:
価格: ¥ 1,890
円 (税込み)
ポポロくんの せんたくやさん (ひまわりえほんシリーズ)   ポポロくんの せんたくやさん (ひまわりえほんシリーズ)
寮 美千子
宮本 忠夫
鈴木出版
おすすめ度:
価格: ¥ 1,020
円 (税込み)
コヨーテを愛した少女   コヨーテを愛した少女
Nancy Wood(原著)
その他
パロル舎
おすすめ度:
価格: ¥ 1,680
円 (税込み)
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