森 博嗣 - 和書 - 子供と読む絵本の旅
もう一度「スカイ・クロラ」から… シリーズ最終巻。といっても、時系列は「スカイ・クロラ」が最後なのですが。

…「僕」って誰?
この本はそれにつきる…とまでは言いませんが、まさか最後の最後でこんなに悩まされる
ことになるとは思いませんでした。もはやミステリです。
もう一度、「スカイ・クロラ」から読み直せざるをえないじゃないですか!
喜んで。
何ていうか、森博嗣さんの術中にはめられたなって感じです。

気持ち悪さなんて微塵も残りません。
ただ空を飛ぶことを望む主人公の姿の、なんと純粋で、儚いことか。
そんなどこまでも澄みきって、読者までも夢の中にいるかのような錯覚を起こさせる
作品なのに、読了後の興奮は醒めません。

ぜひ、「スカイ・クロラ」から読むことをお勧めします。
そしてこの「クレイドゥ・ザ・スカイ」の、最後の一言の余韻を楽しんでください。
クレィドゥ・ザ・スカイ (中公文庫 も 25-7)   クレィドゥ・ザ・スカイ (中公文庫 も 25-7)
森 博嗣
中央公論新社
おすすめ度:
価格: ¥ 680
円 (税込み)
ついに物語が動き始めた、かも。 今まで大した盛り上がりも無く、ダラダラと続いてきたように見えるGシリーズですが、この巻からようやく話が動き始めたようです。もっとも、この巻で起こる新しい事件そのものは、日本各地で劇薬が混入された目薬が見つかるという現実でもありがちな事件のバリエーションに過ぎず、しかも適当に解決されて終わるので、特筆すべき点はありません。

ですが、それ以外で、今後の展開に影響しそうなエピソードや伏線がいくつもありました。例えば、Gシリーズ全体を通じて見え隠れする真賀田博士の影響力と思惑に対して、犀川教授や西之園さんが意外な見解を示したり、メインの大学生の中の一人が、もしかすると真賀田博士サイドの人間かもしれないと思わせる展開があったり(でも、あまりにもあからさまなので、結局は違うと思います)。とにかく、このシリーズの中では、個人的に初めて「読みごたえがあった」一冊でした。

ただ、今回出番が多かった加部谷さんですが、どうも読んでいて「可愛い」とか「けなげ」とかいうより、「ウザい」としか思えませんでした(苦笑)。作者の狙いなんでしょうか?

目薬αで殺菌します (講談社ノベルス モF- 43)   目薬αで殺菌します (講談社ノベルス モF- 43)
森 博嗣
講談社
おすすめ度:
価格: ¥ 924
円 (税込み)
宣伝が邪魔 このシリーズの内容は本当に好きなのですが、
カバーの左下にくっついてくる
「スカイクロラ 全国ロードショー」みたいな宣伝が邪魔で不愉快です。

このシリーズのハードカバーの装丁は非常に綺麗で、
本の中身と外観とどちらからも潔癖な感性が感じられます。
それゆえ本棚にあるこのシリーズを見るだけで、
「綺麗なものだけ見ていたい」そういう感情を抱かずにはいられないものでした。

しかし最近付き始めた、その綺麗な空の中にあまりに無粋に浮かぶ宣伝文句。
空の中にまで「重い汚れ」が入ってきたみたいで非常な嫌悪感を感じてなりません。

なんでこういうことをするのかな
スカイ・イクリプス   スカイ・イクリプス
森 博嗣
中央公論新社
おすすめ度:
価格: ¥ 1,785
円 (税込み)
空は無意味の色  スカイ・クロラから時間をさかのぼったクサナギスイトの物語。
 空は幾分、死に近い。空戦はゲームに似ていて、死はキルドレにとって単なるゲームオーバーだ。爆音も、手に残る衝撃も、Gも匂いも吐き気も、事実ではあるが生々しさには遠い。
 キルドレたちは生や現実に感情を吐き出さない。
 子どもにとって、死は近い。まだ生の実感から遠いからだ。普通の子どもはだから死をひどく恐れる。キルドレにとっては、死も生も同じ無関心さの先にある。
 ならば何故、ティーチャは飛ぶ?ふたたびチータに戻って黒猫マークを描いた敵機に、クサナギスイトは意味より先に親近感を抱く。
ナ・バ・テア (中公文庫)   ナ・バ・テア (中公文庫)
森 博嗣
中央公論新社
おすすめ度:
価格: ¥ 680
円 (税込み)
境界条件・・・ 私は理系ではないが、たまたま「境界条件」という言葉を知っていた。
この本だったか、シリーズの他の本だったが忘れたが、
小説の中で、「境界条件」という言葉を見て、新鮮だった。

何かを考えるときに、どこまでを所与と考え、どこからが操作可能なのかを
考えることができない知人にこの本を読ませて、あとからちょっとした解説を
したら、前よりも考え方がスマートに変わった。

読んで楽しく、考え方に関する軽い入門書にもなってよかった。

すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER (講談社文庫)   すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER (講談社文庫)
森 博嗣
講談社
おすすめ度:
価格: ¥ 770
円 (税込み)
おおぉ〜い! …と、ツッコミをつい入れてしまうようなラストでした。
こういう運び方もあるんだな、と、森さんの自由さに感服。

学生たちの会話が好きなので、このシリーズはいつも楽しみにしてます。
まるでその会話を近くで聞いているような錯覚。
読者を引き込む力は間違いなくピカイチです。
τになるまで待って (講談社文庫 も 28-36)   τになるまで待って (講談社文庫 も 28-36)
森 博嗣
講談社
おすすめ度:
価格: ¥ 620
円 (税込み)
ミステリーです。 私だけか??ミステリーだと思うのは。いつも、読み始めてしばらく経つまで、主人公が誰だかわからない・・。これって私の解読力がないから?って戸惑ってましたけど、これが「わざと」かかれてるんだよね??と思いました。いやはやもうこの本を読んでる頃には、このシリーズにはまっていて、特に哲学的な思考っていうのかな?主人公の回想とでもいいますか?そこが、読んでて潔くてきれいと感じました。いつ死んでもいい・・というかその覚悟ができている戦闘機乗りの思考・・・。なるほど・・と。この本を読んで、本当にあ・・・これってミステリーなんだね??と思いました。興味深いです。この映画のアニメのイラストがさわやかでかわいらしい表紙ですが、いやいや・・・深いです。
フラッタ・リンツ・ライフ (中公文庫 (も25-5))   フラッタ・リンツ・ライフ (中公文庫 (も25-5))
森 博嗣
中央公論新社
おすすめ度:
価格: ¥ 680
円 (税込み)
変わらないテンポのよさ 前作に続き、Gシリーズ二作目です。

森博嗣さんの作品を読む際、トリックや犯人について深く考えることはせず、
漠然と「こんな感じじゃないかな?」とか思いながら読んでいる僕ですが、
それでも十分に楽しめる魅力が、この作品にもあります。

前作もそうでしたが、やはり主人公達の会話や行動を楽しんでいます。
特に海月及介。彼自身、そして彼を取り巻く人間関係の描写は、僕にとって
このシリーズの見所の一つとなりました。

φやθといった、記号が意味することにも期待を抱かされるシリーズです。

θは遊んでくれたよ (講談社文庫 も 28-35)   θは遊んでくれたよ (講談社文庫 も 28-35)
森 博嗣
講談社
おすすめ度:
価格: ¥ 600
円 (税込み)
ミステリアスな『ファンタジー』 本書は所謂『ファンタジー』だ。
ミステリアスではあるが『ファンタジー』である以上『ミステリー』ではない。
いくつかの謎を散りばめているが読者にその解を想像することを拒んでいる。
『ファンタジー』という越えられぬ壁によって。

本書の文体は非常に美しい。
そう、これは耽美的な世界を楽しむ本である。
ひとつひとつの記号に特に意味は、伝えたい何かは無いと感じる。

何故キルドレ達は皆一様に空で戦い、死にたがるか?
そんなことををいちいち考えてはいけない。
なぜならこれは『ファンタジー』だからだ。

以上が私が本書とそのシリーズ全5冊(外伝のスカイ・イクリプス除く)を読んでの感想だ。
私はふと映画『ディア・ハンター』を思い出した。
そしてそれを評した故、淀川長治氏の言葉を思い出した。
無論そのことと本書は何の関連も無いが。
スカイ・クロラ (中公文庫)   スカイ・クロラ (中公文庫)
森 博嗣
中央公論新社
おすすめ度:
価格: ¥ 620
円 (税込み)
水素の世界観に拍手  空で戦うことにしか生きている実感が持てない。
 空に出ることでしか自分が認識できない。
  それなのに、最後は地上に戻ってきてしまう。それが地で生まれたものの定めなのか。

 水素の持つ空への憧れが、重たいくらいに感じられる一冊でした。
 また、ティーチャに対する複雑な感情に関しても、直接的な表現は敢えて避け、それでも読者に分かりやすいように表現してあります。だって、地上では表情が乏しい水素が、彼を目の前に涙するなんて、大変珍しいことでしょう?
 また、函南との絡みも気になります。今後の展開がどうなっていくのか、楽しみです。
ダウン・ツ・ヘヴン (中公文庫)   ダウン・ツ・ヘヴン (中公文庫)
森 博嗣
中央公論新社
おすすめ度:
価格: ¥ 680
円 (税込み)
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